歩いて、読む。

日々の雑感。ときどき、ちょっと文学。

読書を演出するもの

 秋分の日も過ぎ、秋の気配が深まるこの頃は、夜に虫の声を聞きながら読書にふけるのは、この上なく心地よいものです。窓を開け、虫の声とともに流れて来る冷気もまた秋の風情を感じさせるものです。

 海辺に近い学校に勤務したことがきっかけで、釣りが好きになりました。私は夜釣りが好きで、魚を釣ることよりも夜の冷気を味わっていることの方が多い気がします。心がしだいにしーんとしていく感覚を覚えます。それには、少しひんやりとした空気の方が良い。寒すぎてもだめです。

 夜に出歩くことも億劫になり、夜釣りからは遠ざかりつつありますが、秋の夜の読書の楽しみは絶えることがありません。ただ、近年知らず知らずのうちに寝入ってしまうことが多くなったのは、やはり年齢のせいなのでしょう。

 何かと気忙しい日々の中で、心がしーんとなる時間を演出してくれている、虫の声と夜の冷気を味わいながら今夜も本を開きます。