歩いて、読む。

日々の雑感。ときどき、ちょっと文学。

読書感想文の楽しみ

 夏休みの宿題の定番ともいえる読書感想文は、多くの生徒にとっては特に億劫に感じるもののようです。インターネットには、様々な読書感想文対策のwebページがありますが、それは答えを自分の外に求めようとする思考様式を反映しているように思われます。

 それはさておき、私の勤務する高校では、なぜか読書感想文を書かせることに反対する意見を持った教員が大勢を占めていて、私なぞは異端児扱いされている始末です。

 1年生の時には、粗筋と通り一遍の感想だけしか書けなかった生徒が、2年生、3年生になるにつれて、主題をとらえ、自分を振り返ったり、社会に視野を広げたりしながら、自問自答を深めていきます。筆致から、「この感動を誰かに伝えないではいられない」とか、「自分の問題意識を誰かに訴えないではいられないと」いった生徒の内面が読み取れるとき、生徒の成長を実感し、その生徒と出会えたような喜びを感じるのです。

 また、「今年はこの作品を読んで感想文を書くだろう」と予想するのも楽しみの一つです。今年は、予想どおり『君の膵臓を食べたい』が人気でした。