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因幡万葉歴史館 大伴家持生誕1300年を前にして

 かつて因幡国庁があった鳥取市国府町は因幡一宮の宇倍神社をはじめ、彩色壁画で知られる梶山古墳など、古代のロマンに溢れる地域です。私自身も子どものころから今日にいたるまで慣れ親しんだ地域でもあります。

 その国府町に「因幡万葉歴史館」があります。久しぶりに行ってみましたが、興味をひかれる内容のものばかりで、あっという間に1時間が過ぎていました。万葉文化の紹介だけでなく、古代から中古にかけての因幡国の歴史が分かりやすく解説してありました。ここを訪れて初めて知ったことも多く、特に、分からなくてもやもやとしていた律令制における国司の姿がかなり具体的にイメージできるようになりました。

 万葉集の歌謡についての説明は大伴家持が中心(ほとんど家持のみ)であり、メインは万葉時代の因幡国の歴史・文化を伝える内容です。私にはそれが、かえって新鮮でした。また、企画展として、昭和の鳥取の写真が展示されていました。昭和生まれの者としては、懐かしくてたまらず、様々な思い出をよみがえらせながら写真に見入りました。

 因幡国は「新しき年の始め初春の今日降る雪のいや重け吉事」という『万葉集』の最後に収められている歌を詠んだ大伴家持国司をつとめた国です。その大伴家持は来年、生誕1300年を迎えるとのこと。因幡万葉歴史館でもこれを記念したイベントが企画されているようで、どのようなものになるのか今から楽しみです。

 自分自身の足もとを見つめる一日となりました。